シュレッダーの基礎知識: 最適な破砕機の選び方

ウィルソンビル(オレゴン州) - 新しいシュレッダーを最近導入されたにしても、選定中であるとしても、破砕対象物を処理することに最も適している装置の選定が、長期的に信頼できる性能と価値を得るためのまず第一歩です。 

今ではとても多くの種類のシュレッダーやその駆動方式、マテハン機器のオプションが可能であるため、どのデザインやフローがあなたのニーズに最も適しているかを理解することが非常に重要となってきます。 しかし、決めなければならないことはそれだけではありません。

シュレッダーが設置されるとなると次の質問がでてくるでしょう。

人生の多くのことと同じように、答えはこうです: 状況によります。

シュレッダーの種類は幅広く、用途はさらに多岐にわたるため、シュレッダーメンテナンスのルールブックは一つもありません。 機械を最大限に有効活用し、長期的に維持しつづけるための鍵は、まずはその作業に最も適したシュレッダーを選ぶところから始まります。

シュレッダーを選定する際には、いくつかの重要な質問に答えることから始めましょう。 

どのような材料を破砕するのか? 

シュレッダーに投入するときの形状やサイズ、そしてそれはどのようなサイズに破砕して排出されるべきか? 

想定する破砕機の処理量は? 

これら質問の答えにより、シュレッダーの選定とメンテナンス計画の枠組みが決まってきます。

2軸破砕機: 高い汎用性と効率性

もしあなたが2軸破砕機を選定したのであれば、おめでとうございます! 

あなたはこの市場で最も応用力のある技術の一つに投資しています。

二軸破砕機はその汎用性と高い処理能力、低いランニングコストで高い需要があります。

この汎用性は、その低速な回転数と反転機能により、破砕困難な破砕物に遭遇したときに機械を保護するのに役立ちます。 

このような特徴により2軸破砕機は異物が混入しやすい廃棄物や固形廃棄物、そして産業用スクラップの処理に適しています。

2軸破砕機の破砕効率はそのデザインによるものです。 

耐用性の高いカッターには長い刃先が付いていて、剪断をより広い範囲で行えるようにします。 

これは刃物の摩耗を減らし、メンテナンス間隔を延長させます。 

また、その低い回転速度はシュレッダーがより少ないエネルギーでパワーを維持できることを意味します。

1軸破砕機: 高精度な粒度制御

もし1軸破砕機(シングルローターシュレッダー)やグラインダーを使用している場合、そのアプリケーションではおそらく破砕粒度調整の厳密な管理が必要でしょう。 

1軸破砕機はその初期コストの低さと、予期せぬ異物のないクリーンな原料から、均一な粒度で処理する際に往々にして選択されます。

こちらの装置は通常80~110rpmの回転数で作動し、2軸破砕機の回転数よりもかなりの高速です。 高速で破砕物を小さく破砕することにより、1軸破砕機の刃物は消耗が早く、より頻繁なメンテナンスが必要とされることを意味します。

しかし幸いなことに、1軸破砕機のメンテナンスは、2軸破砕機のような回転剪断式破砕機のメンテナンスよりも迅速で簡単にできることが多いのです。 1軸破砕機の刃物は通常、交換が必要になるまでに4回まで回転させて使用することができます。

4軸破砕機: ロバスト設計と均一な破砕サイズ

4軸破砕機は1軸破砕機の粒度制御性と2軸破砕機の汎用性と耐久性の両方を兼ね備えています。

もしあなたが4軸破砕機を選択したのであれば、均一の粒度制御でありながら、破砕困難な材料を処理する能力を求めて、そう選定されたのでしょう。

これら4軸破砕機も回転せん断式破砕機であるため、2軸破砕機と同様に耐久性と汎用性を含む多くの共通点があります。 

しかし、4軸破砕機はより高価であり、サービスにも時間を要することになります。

一般的に4軸破砕機に1軸破砕機より頻度の高いメンテナンスは不要ですが、メンテナンスが必要な場合には、部品数からもより多くの労力とその費用がかかることが多いです。

選択肢を検討する

装置それぞれのデザインによって、それぞれのサービス頻度があります。 

1軸破砕機はより高いメンテナンス頻度を必要としますが、比較的シンプルで低コストのメンテナンスです。

4軸破砕機は、メンテナンス頻度は低いですが、多くの場合、より高いメンテナンスコストと時間のかかるメンテナンスが必要となります。

装置の稼働を最も良い状態で可能にするかどうかは、社内の作業能力にも関係があります。

もしあなたのスタッフが機器の整備をした経験があり、すでに他の機械を整備しているのであれば、1軸破砕機のメンテナンス間隔の短さは問題にならないかもしれません。

しかし、人員が限られている現場の場合は、2軸または4軸破砕機のような長期のメンテナンス間隔の装置の方が適しているかもしれません。

破砕機のメンテナンス頻度はどの程度のものか?

シンプルな答えは、何を破砕するかによってということです。

稼働時間や処理能力、処理材料の性質などこれらすべてが、破砕機に必要なメンテナンスの頻度に影響してします。

ふたつの例を考えてみましょう。

同じ破砕機と稼働時間でペットボトルを処理する場合の刃物の交換は1年に1回ですが、タイヤを処理する場合は2ヶ月に1回交換する必要があります。その素材が刃物の摩耗を左右するのです。

定期的なメンテナンススケジュールがまだ決まっていない場合は、処理能力に注意してください。生産性の低下や破砕機の反転運転の増加は、往々にしてサービス時期の最も明確な兆候です。

メンテナンス日を最大限に活用する

メンテナンスはダウンタイムを意味しますが、少しだけ計画を立てることで、そのダウンタイムをより生産的なものにすることができます。 

例えば刃物を交換する場合は機械を停止している間にギア、潤滑油、ベアリング、シール類のチェックをします。

複数の部品を一度に交換または整備することで、メンテナンスの時間を最大限に活用し、後に発生するかもしれない緊急稼働停止を回避することができます。

ほぼ全ての場合において、予防保全を実地することにより、重大な故障での無駄なコストを削減して、ダウンタイムの軽減と面倒な対応に追われることはなくなるのです。

生産スケジュールに定期点検の時間を組み込み、点検ルーチンを守ることで、シュレッダーを安定的にスムーズな稼働をさせることができます。

破砕刃の状態が最も重要な理由

破砕機の処理性能に関しては、破砕刃物の良好な状態が第一の条件です。 

破砕刃は実質物理的に材料を剪断または粉砕する部品です。 

破砕刃を鋭利に保ち、適正な位置に調整することで、破砕機を効率的に稼働でき、最大限の処理能力を機械にストレスなく発揮できるのです。

回転式破砕機では、2つの刃物がハサミのような動作ですれ違うときに剪断が行われます。

「破砕機はノコギリではなくハサミです」と、オレゴン州ウィルソンビルに本社があるSSI社のカスタマーサービス・マネージャー、オーギー・ヘンリーは言います。

刃物が摩耗すると、鋭いエッジが丸みを帯び始めます。この鈍化は、剪断能力の有効性をいちじるしく低下させてしまいます。

「鋭い刃物は美容師のハサミのようなもので、簡単に切れます」と、オーギー・ヘンリーは説明します。 「逆に鈍い刃物は、小学校のときに使っていた先端が鈍いハサミのようなものです。 これらのハサミは切るというより、折り曲げたり引っ張ったりします。

刃物の切れ味が鈍くなると、破砕機はより過酷に稼働しなければならなくなります。

処理能力は低下し、機械はより頻繁に逆転し、システムの全体の負荷が増大します。

刃物のしっかりとしたスタックを維持することも重要です。

刃物のスタックが緩んでいると、稼働中に刃物の位置がずれるため、摩耗が加速し、極端な場合には刃物同士の接触につながってしまうこともあります。また、緩いスタックの場合、刃物とスペーサーの間に間隔が空き、細かいゴミが入り込んで研磨材のように刃物を摩耗し、肉盛り再生が困難な状態になってしまうことにもなります。

1軸破砕機では、四角いカッターの先端がアンビルと呼ばれる固定刃を通過するときに切断動作が起きます。これらの部品が摩耗すると、カッターとアンビルの間の隙間が大きくなります。隙間が大きくなると処理能力が低下し、余分な熱が発生して、破砕物が詰まるリスクが高くなります。

その他の重要部品も見落とさない

良好な状態の刃物を維持することは破砕機のメンテナンスで最も重要なことですが、注意すべき点は他にもあります。 破砕室と排出シュートに詰まりがないように保つことにより、機械への負担を軽減することができます。 運転前には必ずこれらの箇所を点検してください。

また、自動車と同様に破砕機も摺動部品の摩擦を減らすための潤滑油が必要です。

定期的にオイルの状態をチェックしてください。 古いオイルや金属屑で汚染されたオイルは潤滑力を失い、熱を持ちやすく、ギア等部品損傷の可能性につながります。 

新しいきれいなオイルを使用し続けることによって、このような事故を防止できます。

貴社の条件に適した稼働計画を立てる

破砕機に最適なメンテナンススケジュールは、破砕物、処理能力や生産計画、使用している特定の機械によって異なってきます。 明確な生産目標を設定することで、メンテナンスの時期を計画することができます。

お客様の稼働条件に適したメンテナンス方法について不安がある場合は、経験豊富な破砕機の専門家、SSIに是非ご相談ください。

私たちの専門知識により、貴社の破砕機が最大のパフォーマンスで長期的に稼動を続けられるようお手伝い致します。